2025.10.24
兵庫医科大学 医学部について
こんにちは。
西宮市にある個別指導 大学受験テラス 夙川校です。
今回は兵庫医科大学について解説します。
兵庫医科大学医学部医学科の入試について、主要な一般選抜A(4科目型)を中心に、傾向と対策、近年のデータ(倍率・合格最低点)を分かりやすく解説します。
目次
兵庫医科大学医学部 入試の概要(一般選抜A)
兵庫医科大学医学部の入試は、複数の方式がありますが、募集人数が最も多いのは**一般選抜A(4科目型)**です。まずはこの試験の全体像を把握しましょう。
- 試験形式:
1次試験(学科・小論文)と2次試験(面接)で構成されます。
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試験科目と配点 (2025年度入試参考):
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1次試験 (合計 550点)
- 英語 (150点 / 90分)
- 数学 (150点 / 90分)
- 理科 (200点 / 120分) ※物理・化学・生物から2科目選択
- 小論文 (50点 / 60分) ※1次試験日に実施、評価は2次試験で使用
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2次試験 (合計 80点)
- 面接 (80点)
- 調査書 (段階評価)
- 総合計: 630点 (学科500点 + 小論文50点 + 面接80点)
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ポイント:
- 理科の配点が200点と最も高いですが、英語・数学も各150点と重要です。
- 小論文と面接にもしっかり配点があり、学科試験だけでなく総合的な人物評価も重視されます。
科目別 傾向と対策
各科目の出題傾向と、効果的な対策をまとめます。
英語 (150点 / 90分)
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傾向:
- 大問は4題構成(以前より減少し、時間的余裕はやや生まれた可能性)。
- 医療・自然科学系のテーマを中心とした長文読解がメインです。
- 和訳、語句整序、内容説明、空所補充など、記述式の問題が多様に出題されます。
- 求められる語彙レベルは高めです。
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対策:
- 医療系・科学系の英単語集を1冊完璧にしましょう。
- 文法・語法を固めた上で、精読(一文一文を正確に訳す練習)を徹底的に行いましょう。
- 過去問や類似の長文問題集を使い、時間内に和訳や説明記述をまとめる練習を積むことが不可欠です。
数学 (150点 / 90分)
- 傾向:
- 大問3題構成で、全問記述式です。
- 大問1は小問集合で、幅広い分野から基本的な理解を問われます。
- 大問2・3は特定の分野からの出題で、後半に進むにつれて難易度が上がる傾向があります。
- 頻出分野は「微分・積分」「複素数平面」「確率」「数列」です。図形問題もよく見られます。
- 対策:
- まずは教科書レベルの基礎を徹底し、小問集合で確実に得点できる力をつけましょう。
- 頻出分野(特に数IIIの微積分・複素数平面)は、標準的な問題集(青チャート、フォーカスゴールドなど)の応用問題までしっかり解き込こんでください。
- 計算過程を丁寧に書く「記述式」の答案作成練習を怠らないことが重要です。
理科 (200点 / 120分・2科目)
試験時間が2科目で120分のため、1科目あたり約60分とタイトです。時間配分が鍵となります。
物理
- 傾向: 大問5題程度。力学、電磁気、波動、熱力学、原子から幅広く出題されます。原子分野が出題されない年は、力学や電磁気から2題出されることもあります。
- 対策: 苦手分野を作らず、全範囲を標準レベルまで仕上げることが必須です。計算過程やグラフの描図、短めの論述問題も出題されるため、現象の根本的な理解とそれを説明する練習が必要です。
化学
- 傾向: 理論化学と有機化学が中心ですが、無機化学も理論と絡めて出題されます。融合問題も多く、知識の応用力が問われます。有機化学の構造決定や高分子化合物で差がつきやすい傾向があります。
- 対策: 理論分野(特に化学平衡、反応速度)は計算練習を徹底しましょう。有機化学は、構造決定のパターンをマスターし、高分子や生命科学(アミノ酸・糖類など)の知識も固めてください。
生物
- 傾向: 幅広い分野から出題されますが、特に記述・論述問題が多いのが特徴です。過去には600字を超えるような長文論述が出題されたこともあります。
- 対策: 単なる知識の暗記に留まらず、「なぜそうなるのか」を説明できるレベルまで理解を深めることが重要です。教科書や資料集を読み込み、自分の言葉で実験考察や現象を説明する論述練習を積みましょう。
小論文 (50点 / 60分)
- 傾向: 課題文(資料文)を読み、それに基づいて設問に答える課題文読解型です。資料文が長めの場合もあります。字数は50字~300字程度と設問によって様々です。
- 対策: 課題文の要点を素早く正確に読み取る読解力と、設問の意図を汲んで簡潔にまとめる表現力が必要です。医療系のテーマに限らず、様々な社会問題に関する文章に触れ、要約や意見論述の練習をしておきましょう。
面接 (80点)
- 傾向: 面接官3人 対 受験生1人 の個人面接で、時間は10分程度です。
- 対策: 「医師志望理由」「本学志望理由」といった定番の質問は、深く掘り下げられても答えられるよう準備してください。自己PR、高校時代の活動、医療ニュースへの関心、コミュニケーション能力、倫理観なども見られます。リラックスして、誠実に自分の言葉で対話することを心がけましょう。
近年の入試データ(一般選抜A)
倍率
一般選抜A(一般枠)の実質倍率(受験者数 ÷ 総合格者数)は、近年おおむね10倍前後で推移しており、私立医学部の中でも高い人気と厳しい競争であることが分かります。
- 2023年度: 実質倍率 約10.2倍 (受験者 1933名 / 総合格者 189名 ※兵庫県枠含む)
合格最低点
合格ラインは年度によって変動しますが、**総合得点(630点満点)で約60%~65%**あたりが目安となります。
| 年度 | 満点 | 合格最低点 | 得点率 |
| 2024年度 | 630点 | 384.0点 | 61.0% |
| 2023年度 | 650点※ | 427点 | 65.7% |
| 2022年度 | 650点※ | 387点 | 59.5% |
※2023年度以前は配点や満点が現在と異なる(650点満点)可能性があります。最新の入試要項(630点満点)を基準に、6割強の得点を目指すのが現実的な目標となります。
まとめ 🧑⚕️
兵庫医科大学医学部の入試は、高い基礎学力に加えて、記述力・論述力、そして医療への適性を多角的に問う試験です。
- 苦手科目を作らない: 全科目でバランスよく得点することが重要です。
- 記述対策の徹底: 数学の計算過程、理科の論述、英語の和訳・説明問題など、減点されない答案作成能力を磨きましょう。
- 基礎の徹底: 難問奇問よりも、標準的な問題をいかに速く正確に処理できるかが合否を分けます。
目標は高いですが、傾向をしっかり掴んで正しい対策を継続すれば、合格は見えてきます。頑張ってください!























